NCS

見えない能力を見ることで、
もっといいチームへ。

実践インタビュー:
一般社団法人バスケットボールジャパンアカデミー 理事 / 木村 一明 さま

実践インタビュー

実施プログラム:

非認知能力パートナー養成講座「イントロダクション」
非認知能力パートナー養成講座「ベーシック」

背景と課題

バスケの技術だけを教えるのが、バスケットボールクラブではない。

元々、バスケットボールジャパンアカデミーでは「バスケットボールのコーチは、バスケの技術論を語れるだけでは務まらない」という考え方の下、指導を行っていました。子どもたちにとっての成長とは、バスケットボールの巧拙ではなく、できなかったことができるようになることだと考えられていたのです。
「技術論だけではいけない」と日々意識していたコーチ陣。実際、子どもたちへの声のかけ方次第で、彼ら彼女らのモチベーションや成長に違いが出ている実感もあったといいます。意識はしている一方で、指導方法について明確な体系化・言語化はできていなかったことは課題でもありました。そこで、コーチ陣の非認知能力パートナー養成講座受講が決定しました。

プログラム内容

自分で具体的行動に落とし、非認知能力を理解する。

受講したのは2講座。非認知能力パートナー養成講座の「イントロダクション」と「ベーシック」です。「自分と向き合う力」「自分を高める力」「他者とつながる力」の大きく分けて3つある非認知能力について講義を受けました。今回は、全てZOOMでの受講です。
「イントロダクション」では座学中心に、「ベーシック」ではテキスト書き込みのワークが中心の形式です。非認知能力はテストのように点数では測れないものなので、まず大人が見つけ、指摘したり褒めてあげたりしてあげることが重要。どのような場面で発揮されるものなのかをよりわかりやすくするために、子どもたちを指導している場面を挙げながら、そこでの具体的発言・行動まで考える作業を行いました。

プログラムを終えて

これまで見えなかった「活躍」が見えてくる。

プログラムを終えて、コーチ陣からは「なんとなくしかわからなかった非認知能力について言語化できた」「どのような場面でどのような声がけをすればいいのかがわかった」などの、感想がありました。例えば、これまでバスケットボールでは、「活躍する人=ゴールを入れる人」でした。わかりやすく評価されるポイントが、得点しかなかったからです。しかし非認知能力について学んだことにより、サポートする力の重要性やチームの雰囲気を盛り上げる力の重要性もコーチ陣は意識できるように。「ナイスパス!」「いまの声がけはいいね!」など、具体的な言葉にすることにより、その重要性が子どもたちにも伝わり始めています。
今後はバスケットボールにとどまらず、競技を越えて応用される可能性も。ひとつのシーンに限らない子どもたちの非認知能力を理解し、伸ばしていくための試みが期待されています。

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