実践インタビュー:
元 中学校教諭 / 徳留 宏紀さま
実施プログラム:
非認知能力パートナー養成講座「イントロダクション」
非認知能力パートナー養成講座「ベーシック」
背景と課題
学校の授業の中では、主に知識や技術の理解や習得のために先生から生徒に教える、伝えることが主流です。しかしながら、新学習指導要領では、授業の中でも知識・技術をどう応用して生活へ活かすことができるか、また活動への姿勢や態度、人間性までも評価することが必要となりました。その中で、もともと大切だと感じていたこの活動への姿勢や態度、人間性を言語化されたのがまさしく「非認知能力」ということに出会い、「非認知能力」を学校の授業の中でどう育んでいけるのか、そしてそれを評価することを体系化したいと考えました。
そこで非認知能力パートナー養成講座を受講することにしました。
プログラム内容
「非認知能力パートナー養成講座」のベーシック受講の中で「非認知能力」を言語化するために「自分と向き合う力」「自分を高める力」「他者とつながる力」の3つの非認知能力レンズで具体的な行動まで出していくのですが、自分は抽象的な表現にしかできず、少し苦労をしました。
しかし、何度かワークを繰り返えし、他の受講者の発表や講師のアドバイスを聴くうちに、自分の中で大切だと思っていた非認知能力を言語化し、具体的なものを表現することは「こういうことなのか!」と具体化することの大切さを理解することができました。
プログラムを終えて
ここで学んだことを早速、学校で実践するために、教科学習の中で生徒たちに育みたい9つの力を行動指標化し、生徒が自分自身の行動や意識を振り返りことのできるふりかえりシートを作成しました。毎回の授業において、生徒自身が9つの力の中から1つの力を選び、その力を意識し、どう行動したかなどを振り返ります。生徒は自分のどのような行動によって自己評価したのかを記述することで、生徒自身も非認知能力を意識することができ、さらに教員は生徒が記述したものやアセスメントから個々の生徒の状況を可視化し、自己のことをマイナスに捉えている生徒への対応をすることが出来ました。ここでは評価をすることが目的ではなく、生徒の意識につながること、生徒自身の状態に我々教師が気づくことが大切だと感じています。現在は教職を離れましたが違う立場から非認知能力を推進し学校や教員の支援を行い、非認知能力という視点から子どもたちの可能性を広げていきたいと思います。