私たちが考える課題
学校での教育・人づくりが、
以下の課題を解決に導くと考えています。
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49%の
仕事喪失人間が行う仕事の約半分が
AI・ロボットに奪われる(英オックスフォード大学A・オズボーン准教授)
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45.8%の
自信自分自身に満足する子どもの割合
(平成30年度:内閣府 我が国と諸外国の
若者の意識に関する調査) -
896自治体
消滅2040年までに
消滅可能性のある自治体数(日本創成会議・人口減少問題検討分科会の推計)
(2010年から30年間での20〜39歳の
女性人口の予想減少率から) -
週60時間以上
60%オーバーワークで勤務する
中学校教員の割合(文部科学省「教員勤務実態調査」)
49%の仕事喪失
人間が行う仕事の約半分がAI・ロボットに奪われる
(英オックスフォード大学A・オズボーン准教授)
これからの子どもたちはどんな仕事に就くのかわからない
2015年に、これは野村総合研究所とオックスフォード大学のA.オズボーン准教授らとの共同研究で、今後10年から20年後に、今日本で働いている人の49%の職業が、ロボットやAIと呼ばれる人工知能によって代替することが可能だとする分析結果を発表しました。
日本では、特に高齢化、少子化による人手不足問題から、ロボットやAIが現在の職業に急速に入り込むのかもしれません。
そんな中、子どもたちはこれからどんな仕事を目指すのでしょうか?
今目指す職業は、その時あるのでしょうか?
また、これからは子どもたちが新しい仕事を生み出す必要もあるのかもしれません。
米デューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソン氏が、2011年8月のニューヨークタイムズ紙インタビューで「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」というコメントを発表したことも話題になりました。
これから育むチカラとは?
私たちはどんな助言をし、どんなサポートができるのでしょうか?
これからの子どもたちは、どんな状況にあっても、自らが将来を切り開くチカラが必要です。
そのチカラとは、知識や学力だけではなく、人間関係形成能力や自己理解・自己管理能力、課題対応能力、キャリアプランニング能力など基礎的、汎用的な能力です。そんな能力を育むことが今求められています。
今の社会を生き抜き世の中の変化を知る
子どもたちの親世代は、学びに、学校に
今後何を求めるのでしょうか?
私たちは、これまでと同じで良いのでしょうか?
45.8%の自信
自分自身に満足する
子どもの割合
(平成30年度:内閣府 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査)
子どもたちが、自分らしくイキイキと生きる力が失われている
令和元年に内閣府から「平成30年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」が発表されました。
その中で、「私は自分自身に満足しているか」の問いに日本の若者層(13~29歳)が「そう思う」と答えた割合は45.8%で、他国に比べ圧倒的に低い結果となりました。「自分の考えをはっきり相手に伝えることができる」「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」という質問も他国に比べ「そう思う」と答える割合は極めて低い結果です。
これは、自己肯定力や自己受容力といわれる自分を認める力や、それを表現する力、そしてチャレンジする力など、これからの新しい将来を切り開く力を持っている子どもたちがあまりにも少ないことを表していると考えます。その結果、高校や大学の進路や将来の仕事(今はない仕事)を自分自身が選択できず、結果、学校での学習意欲の低下や、ニート状態やせっかく就いた職業を早期に辞めてしまうといった現象を引き起こしています。
不透明ではありますが可能性を秘めた、これからの未来へ送り出す子どもたちがこの状態で良いはずはありません。2020年の学習指導要領改訂でも答申されているように、子どもたちが自信を持って、自分の長所を生かし、社会で自分らしく活躍できる資質や能力を、今学校・地域・企業が一体となって育む必要があると考えます。
子どもたちにこれから必要な資質・能力をどのように育んでいけばよいのでしょうか?
学校だけではなく、地域や企業が子どもたちにできることはないのでしょうか?
896自治体喪失
2040年までに消滅可能性のある自治体数
(日本創成会議・人口減少問題検討分科会の推計)(2010年から30年間での20〜39歳の女性人口の予想減少率から)
地域に人がいなくなる
2014年、日本創成会議の人口減少問題検討分科会から、2040年には全国1,800の市区町村のうち、896の自治体が、消滅する可能性の高い「消滅危惧市町村」として公表されました。
この推計の背景には、全体的な人口減少とともに、若年女性(20~39歳)の、東京を中心とした都市部への人口流出にあるとしています。
東京への若年女性の流出は、就きたい仕事を求めた動きですが、そのことは子育て環境問題と合わせ、出生率の低下を引き起こしているとも言われています。
一方、地方創生の動きが活発化しています。観光を中心に人が訪れる地域の魅力や施設の整備などが進んでいます。しかし、その前に地方を活性化する「人」がいなければ、地方創生をすることはおろか過疎地となっていくことは明らかです。
さて、これまで各地域の学校は、子どもたちを育み、その大きな目標の一つとして有名高校や都心部の有名大学への進学を目指してきました。それは大切な目標であることに変わりはありませんが、都心部へ進学した子どもたちはその後生まれ育った地域へ戻ってきてくれるのでしょうか?
戻って仕事に就きたい、地域の役に立ちたいと思ってくれる子どもたちは今どのくらいいるのでしょうか?
「地域に人を残す」そのための学びが必要ではないでしょうか?
このことは、学校そのものの存続にもつながる大きなテーマです。
子どもたちが深く地域の良さを知り、
地域の課題を学ぶ機会はどのくらいあるのでしょうか?
地域創生で子どもたちが参画できることはないのでしょうか?
週60時間以上60%
オーバーワークで勤務する中学校教員の割合
(文部科学省「教員勤務実態調査(速報値)」)
オーバーワークの教員残業
2019年4月に文部科学省は「教員勤務実態調査(速報値)」を発表しました。その結果は、公立学校教員の規定の勤務時間は週38時間45分ですが、その実態は、週60時間以上勤務した教諭は中学校で約6割、小学校で約3割に上りました。これは週20時間以上残業していることを示し、いわゆる是正すべき長時間労働に相当すると言われています。
さらに、文部科学省は、2020年学習指導要領改訂に伴い、これまでの授業の方法を大きく変えることを教員に求めています。
大学入試改革への対応、アクティブ・ラーニング、ICT授業、ポートフォリオ・・・・これまでとは異なる授業・評価への転換が課題となっています。
そのための準備は? 教員自身の学びは?
もう教員や学校の中だけでは解決できない問題ではないでしょうか?
教員の働き方改革の意味からも、地域社会、あるいは企業と連携した学校経営が必要と考えます。
地域や地域企業もそれぞれの役割の中で教員をサポートできる機会や活動は多く存在しますが、相互理解とつながりがないのが現状ではないでしょうか?
子どもたちのためにも地域社会・企業が一体となった学校づくりを進めるタイミングが今ではと考えます。